トイレの水量調整の仕方を解説 今のトイレで節水や水の勢いを強める方法

トイレの水量調整で節水や水の勢いを強める方法

トイレの水量や水圧を調整したい

トイレから流れる水の量や勢いが以前よりも弱くなったとお困りの方へ、誰でも簡単に水洗トイレの水量を調整する方法をご紹介いたします。

・もっと勢いよくトイレの水を流したい
・水量を抑えて節水したい
・トイレの一回の水量を自分で調整したい

今回は、トイレタンクから最新のタンクレストイレまで、様々なトイレの水量調整を写真と一緒に解説させていただきます。
是非、水の流れの勢いでお困りの方はご参考下さい。


自分で水洗トイレの水量調整を行う方法はトイレによって異なる

水洗トイレの種類によって調整方法が異なる

トイレの水量を変える場合、トイレタンクがある場合とない場合とで調整方法が異なります。
このコラムでは、どちらの方法も紹介しておりますので、ご自身のトイレの種類をご確認の上、正しい手順で水量調整を行いましょう。

トイレタンク付きのトイレ

トイレタンク付きのトイレ

古くから親しまれているタンクの備わったトイレです。

トイレタンクの中にはいくつかの部品が取り付けられており、部品の位置を調整することで水量を変えることができます。

やり方さえわかってしまえば、自分自身でも比較的簡単に修理することができます。

タンクレストイレ

タンクレストイレ

タンクレストイレは、タンクを取り除き水道管から直接水が流れるトイレです。
見た目もスッキリしており、お掃除も楽だということから今後の主流トイレとなっていくでしょう。

特に節水効果が高く、従来製品と比べて2/3もの水量を抑える製品も存在します。

トイレタンクがある場合の水量調整方法

トイレタンクがある場合の水量調整方法

まずは、トイレタンクが付いている場合の水量調整をご紹介します。
トイレタンク付きの場合、ボールタップとクサリの2通りの水量調整方法があります。

まずは、オーバーフロー菅の水位基準を確認する

オーバーフロー菅

トイレタンク付きトイレの水量調整を行う場合、トイレタンクに取り付けられているオーバーフロー菅とトイレタンク内の水位を確認します。

オーバーフロー菅の水位基準

オーバーフロー菅には、トイレタンクの水位の基準となる目安が書かれており、水位が基準位置かそうでないかで水量調整の方法が異なります。

トイレタンクの水位が基準値だった場合はクサリを調整

トイレタンクの水位が基準値だった場合の水量調整

トイレタンクの水位を確認して、オーバーフロー菅の基準位置の水位の場合は、トイレレバーにつながっているクサリ、チェーンを調整して水量調整を行います。

基準位置に水位があるということは、トイレタンク内には適量の水が溜められていることになりますので、トイレレバーの劣化や緩みによって水量が弱く、強く感じるということが多いです。

トイレ用の給水管の止水栓を閉める

トイレの給水管の止水栓を閉める

まずは、トイレタンクにつながっている給水管の止水栓を閉めて、水の流れをストップします。
止水栓は、マイナスドライバーを使用することで調整を行うことができます。

トイレタンクの蓋を開ける

トイレタンクの蓋を開ける

止水栓をしっかりと閉めたら、トイレタンクの蓋を開けます。
トイレタンクの蓋も陶器でできているので、小さな衝撃でヒビが入ったり割れてしまったりすることがありますので、取り扱いにはご注意下さい。

水漏れやつまり修理は水のレスキューへ

水漏れやつまり修理は水のレスキューへ

トイレレバーハンドルのクサリを調整する

トイレレバーハンドルのクサリを調整する

トイレレバーの先を確認すると、金属やプラスチック製のクサリでゴムフロート弁に繋がっていることがわかります。
クサリの長さを調整することで、トイレの水量を強めたり弱めたりすることができます。

クサリの調整位置

トイレレバーのクサリの調整位置

クサリやチェーンは、玉数で調整することができます。
基本的には、大側も小側も玉が5~6個あまるようにして取り付けます。
玉のあまり数を増やせば、トイレへ流れる水量を抑えることができます。

止水栓を開けて、水を流して水量を確認する

止水栓を開けて水量を確認する

クサリの位置を調整したら、閉じていた止水栓を開けて水量を確認します。
もしも、理想の水量になっていなかったら、もう一度クサリの位置を調整します。

タンクの蓋を閉めて調整完了

タンクの蓋を閉めてトイレの水量調整の完了

トイレの水量に問題がなければ、トイレタンクの蓋を閉めて調整完了となります。

トイレタンクの水位が基準位置以外だった場合

トイレタンクの水位が基準値以外だった場合

続いて、トイレタンク内の水位が基準位置になかった場合の水量調整方法をご紹介します。
水位が低くても、高くてもトイレタンク内にあるボールタップの位置を調整することで水位を調節することができます。

水位が高ければ水量が増している状態で、水位が下がっている場合は水量も減少しており、水の勢いも弱くなりますので、自分好みの位置に調整を行いましょう。

トイレの止水栓を閉める

トイレの給水管の止水栓を閉める

まずは、トイレの給水管の止水栓を閉めてください。
トイレの場合は給水管の止水栓を閉めるだけで、給水を止めることができますので、水道管の元栓を閉める必要はありません。

トイレタンクの蓋を開ける

トイレタンクの蓋を開ける

トイレタンクの蓋を取り外します。
蓋を置く場合は、タオルを下に敷いてから置くことで割れを防ぐことができます。

ボールタップの位置を変えて高さを調整

トイレタンクのボールタップの高さを調整する

トイレタンク内の水位を調整しているのが、ボールタップと呼ばれる部品です。
ボールタップの浮き沈みによって、トイレタンク内に溜まる水の量が異なります。

フックの位置でボールタップの高さを調整する

写真のようにフックの位置を変更して、高さを変えるボールタップも存在します。

調節リングがないロック式はアームで高さを変える

ボールタップを曲げて高さを固定

製品によっては、調節リングの存在しないボールタップも存在します。
その場合、ボールタップのアーム部分を曲げることで高さを調整することができます。

ボールタップのアームの角度を調整する

少しずつアーム部分を曲げて、ロックナットをしっかりと固定することで水位の高さを調整しましょう。

ボールタップに調節リングがある場合

ボールタップの高さを調整リングで調節する

ボールタップには高さを調節する、調節リングという部位があり、左右どちらかに調節リングを回すことで水位を調整できます。

調整リングを回してボールタップの高さを調整

水位を高くしたい場合は、右方向に調節リングを回します。
逆に、水位を低くしたい場合は、左方向に調節リングを回して水位を下げます。

止水栓を開けて水位を確認する

トイレの止水栓を開けて、水量を確認する

ボールタップの調整が完了したら、トイレの給水管の止水栓を開けて水をトイレタンク内に流してみます。

水を流して、水量の増減を確認する

水を流して、トイレの水量を確認する

トイレタンク内に水が溜まったら、トイレレバーを回して水量に問題がないかを確認しましょう。

トイレタンクの蓋を閉めて調整完了

トイレタンクの蓋を閉めて作業完了

理想通りの水量になったら、トイレタンクの蓋を閉めて水量調整は完了となります。

水漏れやつまり修理は水のレスキューへ

水漏れやつまり修理は水のレスキューへ

トイレタンクにペットボトルを入れて節水する方法

トイレの水量を抑えることのできる方法として有名なのが、トイレタンク内にペットボトルを入れるという方法です。
仕組みとしては、トイレタンク内にペットボトルを入れて体積を小さくすることで、節水効果を期待できるという手段です。

お手軽な方法ではありますが、故障の原因や過度な節水がつまりを引き起こすと問題視もされています。

節水トイレにはペットボトルは入れないようにする

最近のトイレ製品の多くは、以前の製品よりも節水性能に優れています。
少ない水量で綺麗に流せるように作られているので、水量を基準値から下げてしまうとトイレつまりが起きやすくなります。

古いトイレタンクには有効な方法かも知れませんが、調整するための手段がトイレタンクには元々備わっているので、正しい方法で水位を調整しましょう。

タンクレストイレの水量調整

タンクレストイレの水量調整

タンクレストイレの水量調整を行い場合、トイレタンクとは違いリモコン操作によって簡単に行うことができます。
ただし、リモコンのないタンクレストイレの場合は水量調整が難しく、メーカーや修理業者に依頼することになります。

操作方法はメーカーやリモコンの種類によって変わる

タンクレストイレの水量調整はリモコンで行う

リモコンによる操作方法はメーカーによって異なります。

例えば、止めるボタンを10秒間押し続けることで、施工者モードが表示され、施工者モードの中に水量調整の項目が準備されています。
施工者モードにある辺り、トイレつまりの原因にもなりかねないので、メーカーが理解のある人以外は操作できないようにしているのでしょう。

また、タンクレストイレによってはスマホアプリで操作できる製品もあり、スマホから水量調整を行うこともできます。
お持ちの説明書をご確認の上、正しい手順で水量調整を行いましょう。

トイレの水量に関する注意点や覚えておきたいこと

トイレの水量調整時に注意したいこと

最後に、トイレの水量を調整する際の注意点などをご紹介します。
水量を調整する必要があるのか、調整した際に何に気を付ければ良いのかをご紹介いたします。

トイレタンク内に水が溜まってからトイレレバーを回す

トイレタンク内に水が溜まってからレバーを回す

トイレの水の流れが弱いと感じている方は、トイレタンク内に水がしっかりと溜まってから、トイレレバーを操作するようにしましょう。

トイレの水の勢いは、トイレタンク内の水量に関係しているので、トイレタンク内に水が溜まり切っていないうちに水を流すと、勢いが弱まってしまいます。
水の勢いを強めたいという場合でも、正しい方法で水を流せば、調整する必要がない場合もあります。

一度にトイレットペーパーの流す量は3~5m

トイレットペーパーの流す量3~5m

トイレにトイレットペーパーを流す量はダブルで3~5mが目安だとメーカーが公表しています。
シングルだとダブルの2倍以上を流しても問題ありません。

ここで気を付けておきたいのは、初期の状態での目安ということです。
無理に節水を行った場合、流せるトイレットペーパーは公表されている長さより短くなるということを覚えておきましょう。

トイレの節水していることを伝える

そして、大事なのは節水していることを家族や来客の方に伝える必要があるということです。
普段通りに使用してしまうとトイレつまりを引き起こすため、トイレの利用者には節水をしていることを伝えておきましょう。

節水トイレと同じ水量にはしない

最新の節水トイレに記載されている水量と同じであれば問題ないという訳ではないので、節水する場合は水量に気を付けなければいけません。

節水トイレは単純に水量を少なくしている訳ではなく、少ない水量でも綺麗に流せる構造のもと作られています。
高い節水効果を求めるのであれば、しっかりとした節水トイレに交換するのが最も安全な方法です。

トイレの水量調整から修理、交換までお任せください

今回は、トイレの水量調整をご紹介いたしました。
水量はトイレつまりにも大きく影響するので、必ずしも水量を増やしたり減らしたりすれば良いという訳ではないということにご注意ください。

水のレスキューでは、トイレの修理から交換など様々な作業を承っております。

節水性のトイレも多く取り扱っているので、何かありましたらお気軽にお電話にてご相談ください。