便器・トイレを自分で交換する方法
TOTOやLIXILなどから多機能なトイレが多く発売され、そろそろ自宅のトイレも交換しようかなと考えている方はいますでしょうか?
長年使っていたトイレを新しいものに交換したい。
節水や汚れ対策などの機能が豊富な便器に取り換えたい。
しかし、トイレ交換の作業費用が髙そうで頼みたくても踏み切れないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、トイレ ・便器を自分で購入して交換する方法をご紹介いたします。
作業費用を抑えることが出来ますので、一度、自分での交換も検討してみてはいかがでしょうか?
自分で便器を購入して、トイレ交換を行おう
実は、水周りの水道業者や交換業者でなくても、便器を取り寄せることができます。
自分で商品を取り寄せ、交換してしまえば作業費用分の料金が浮くので、その分お得と言えます。
トイレ交換は水周りの中でも難易度の高い作業です
トイレ交換をこれから行う前に知っておいて欲しいのは、便器の交換作業は手順も多く、必要な道具も多いので難易度の高いものになっています。
難しいと感じたり、水周りの修繕に不慣れな方は水のレスキューまでご相談ください。
また、当社の場合は便器の仕入れ費用を抑えることで、料金的にも安心してご利用いただけると思います。
トイレを交換したいけど、どちらがお得なのだろう?と疑問に思ったら、いつでも通話無料のフリーダイヤルまでご相談ください。
トイレ交換をするために必要なもの
トイレ本体や交換に必要な工具をご紹介します。便器やタンクの付属品も見ていきますので、商品購入の際は付属品漏れがなないか確認しましょう。
トイレ本体
トイレ本体になります。陶器製なので衝撃により割れてしまうこともあるので、扱いにご注意ください。
排水口部分に、接続用の部品や位置確認用の型紙が入っています。
- ①位置確認の型紙「便器を取り付ける位置を確認するための型紙シート」
- ②排水ソケット「購入した便器によって排水ソケットの形は異なる」
- ③固定金具「便器を固定するための固定用金具」
- ④化粧カバー「便器のサイドに取付ける化粧カバー」
排水ソケットの種類にご注意ください
トイレの排水ソケットは2種類のタイプが販売されています。
家の作りによって使用する排水ソケットが異なっており、排水芯と壁面との距離によって購入タイプを選びます。
排水芯は便器によって見えないため、確実に確認するには、一度、便器を取り外す必要があります。
水のレスキューでは、年式やトイレルームの広さなどを考慮して予測は立てられても確実ではないため、常に両タイプの排水ソケットを作業車に準備して対応しています。
トイレタンク
便器に取り付けるトイレタンクになります。購入した段階では、いくつかの部品に分かれており、トイレタンク設置時に組み立てる必要があります。
便器同様に、陶器でできているので床に置いた衝撃で割れてしまうことがあります。慎重に扱いましょう。
- ①タンク本体「給水管やオーバーフロー管などがひとまとまりになっている」
- ②止水栓「交換用の止水栓で新しいものに取り換えないと、保障対象外となる」
- ③トイレレバー「水を流すときに使用するハンドルレバー」
- ④パッキン「内底に取りつけるパッキン」
- ⑤内蓋「トイレタンクの内部に取り付ける蓋」
持ち出し継手・ソケット
排水芯と排水ソケットを接続するための道具が、持ち出し継手になります。
サイズ、厚さの異なるソケットは4種類存在するのですが、トイレ本体を購入しても付属していないため、自分自身で購入する必要があります。
また、サイズや管の厚さは家によって異なるため、一度便器を取り外してみないと確認できないため厄介な部品です。
水のレスキューでも、便器を取り外してから種類の確認をするため、常に全種類の持ち出しソケットを作業車に積んでおり、その場で対応できるようにしています。
トイレ交換に必要な工具
トイレ交換の際に必要となる工具です。多くの工具を必要とするので、一般の家庭であればそれぞれを購入して揃える必要があります。
- ①バケツと給水ポンプ「便器内に溜まった水を抜くときに使用します。」
- ②汚水塩ビ管用の接着剤「ソケットを取り付ける際に使用します。」
- ③ハンマー「普通のハンマーです。」
- ④電動ドリル「便器の固定金具を取り付ける時に使用します。」
- ⑤スパナ小「ナットの取り外しに使用します。」
- ⑥シールテープ「新しい止水栓を取り付ける時に使用します。」
- ⑦ラチェット「便器やトイレタンクの過程金具を取り付ける時に使用します。」
- ⑧パイプソー「古い排水ソケットをカットする時に使用します。」
- ⑨ガスバーナー「古い持ち出し継手を取り外す時に使用します。」
- ⑩タオル「水漏れ時にふき取れるように準備しておきます。」
- ⑪メジャースケール「便器の設置位置を確認するときに使用します。」
- ⑫レンチ大「取り付ける便器や排水ソケットによっては使用します。」
- ⑬プラスドライバーとマイナスドライバー「固定や止水栓を開け閉めする時に使用します。」
トイレ交換のやり方
いよいよ、古いトイレを取り外して、新しいトイレに交換する方法をご紹介いたします。
作業の流れとしては、大きくわけると下のようになります。
トイレ交換の主な手順
- 1.古い便器を取り外す
- 2.古い排水ソケットを外す
- 3.新しい止水栓の取付
- 4.新しい便器の取付
- 5.トイレの組み立てから完了まで
トイレ本体、トイレタンクの取り扱いに気を付けて作業を行ってくてださい。また、作業は自己責任となりますので、難しそうだと感じたら、無理に工程を進めずに水のレスキューまでご相談ください。
トイレ交換の手順~古い便器を取り外すまでの流れ
まずは、古い便器を取り外すために、便座やトイレタンクなどを外していき、古い排水ソケットを取り除いて、まっさらな状態にしていきます。
1.トイレの給水管の止水栓を閉める
トイレタンクの水を流す必要があるため、最初に給水管の止水栓を閉めます。
マイナスドライバーを使用して、右回転に閉めて給水をストップさせましょう。
2.トイレタンクの水を流す
トイレタンクのレバーハンドルをひねり、タンク内の水がなくなるまで流します。
止水栓を閉めて水の給水を止めているので、タンクに新しい水が流れてくることはありません。
この作業を行うことで、止水栓がしっかり止まっているかを確認することができます。
また、トイレタンクに水が入っていると取り外した時に水が漏れてしまうため、しっかりと抜きます。
3.給水ポンプで便器内の水を抜く
続いて、便器内の水も抜きます。
便器の水は給水ポンプとバケツを使用し、地道な作業を繰り返して抜いていきます。
4.トイレタンクの蓋を外す
トイレの水をある程度抜いたら、トイレタンクの取り外しを行います。
まずは、トイレタンク上部の蓋を外します。
5.トイレタンクの内蓋を外す
トイレタンクの種類にもよっては、内蓋が設置されていることがありますので取り外します。
6.給水管とトイレタンクの接続を外す
トイレタンクの給水ホースが給水管にナットで固定されているので、モンキーレンチを使用して接続を外します。
止水栓を閉めているので、給水管から水が漏れだすことはありませんが、ホース内に残留水もあるので、タオルを敷いてから作業を行いましょう。
7.トイレタンクの密結ボルトを外す
トイレ本体とトイレタンクを固定している密結ボルトをラチェッターで取り外します。
便器の裏側に2か所あるので、両方とも取り外しましょう。
8.トイレタンクを持ち上げて取り外す
密結ボルトを2か所取り外したら、トイレタンクを持ち上げることで取り外すことができます。
トイレタンクは、どこか作業の邪魔にならない場所に置いておきましょう。
9.便器のサイドカバーを取り外す
続いて、便座を取り外していきます。
便座の固定金具は、便器のサイドカバーを取り外すことで確認することができます。サイドカバーはトイレの年式によってはない場合もあり、固定金具がむき出しになっている場合は、このステップは飛ばして大丈夫です。
10.便座の固定金具を取り外す
便座の固定金具を取り外します。
左右に2か所設置されているので、両方とも取り外します。
11.便座を取り外す
通常タイプの便座であれば、固定金具を外すだけで分離可能です。
ウォシュレットを取り付けている場合は、作業方法が少し異なります。
ウォシュレットの取り外し方については、こちらのコラムで詳しくご紹介していますのでご参考ください。
12.トイレ本体のカバーキャップを外す
トイレタンク、便座を取り外したらいよいよトイレ本体を取り外していきます。
まずは、便器を固定している金具のカバーキャップを外します。
13.トイレ本体のビスを外す
トイレ本体のビスを取り外します。
便器の種類によって、ネジで固定されている場合とナットで固定されている場合があるので、対応する工具で取り外します。
14.トイレを取り外す
トイレの固定金具を取り外したら、本体を床から取り外すことができます。
かなり重いので割れないように慎重に取り扱いましょう。
取り外した後は、ゴミ袋に入れておくことで汚れや傷がつくのを防ぐことができます。
トイレ交換の手順~古い排水ソケットを外すまでの流れ
便器を外したら、古い排水ソケットを取り外していく作業を行います。
パイプソーやガスバーナーを使ったりと少し難しい作業が続きます。
15.排水ソケットの固定ネジを外す
トイレの排水口に繋がっていた排水ソケットが床に設置されているので、ソケットの固定ネジを外します。
16.パイプソーでパイプをカットする
床から飛び出た部分はパイプソーでカットします。
17.パイプソーで残った部分はバーナーで炙る
排水部分をパイプソーでカットすると、一部のパイプが残ったままになります。
接着剤で固定されているため、バーナーを使用して溶かします。
18.マイナスドライバーなどを使用してパイプを取り出す
パイプをバーナーで炙ったらマイナスドライバーのような細い工具を使って取り外します。
排水口に工具を落とさないように慎重に作業をしましょう。
実際の作業では、パイプが変形するくらいに熱して取り出すことになります。
トイレ交換の手順~新しい止水栓を取り付けるまでの流れ
古い止水栓を取り外し、トイレタンクに付属していた新しい止水栓を取り付けます。
元々備わっているものから給水することもできますが、止水栓を交換しておかないと、トイレの保証が利かなくなるという問題があるので交換は絶対にしておきましょう。
19.新しい止水栓に取り換える
以前に使っていた止水栓を取り外し、新しい止水栓を取り付ける作業を行います。
同じメーカーのトイレであれば問題なく使えるのでは?と思われるかも知れませんが、トイレ本体を交換する場合、止水栓も同時に付属のものに交換しないと、商品の保証が利かなくなるためです。
20.水道メーターボックスの止水栓を閉める
止水栓を取り外すと水が大量に溢れ出てくるため、水道メーターボックスの止水栓を閉めて、家全体の給水をストップさせる必要があります。
21.新しく取り付ける止水栓にシールテープを巻く
止水栓にシールテープを8~13回ほど巻きます。
一見巻くだけの作業に見えますが、実はコツがあります。
シールテープを巻く方法を別コラムでは詳しくご紹介していますので、是非ご参考ください。
22.古い止水栓を取り外す
反時計回りに回すことで、古い止水栓を取り外すことができます。
固くて動かない場合は、レンチで緩めると回せるようになります。
23.新しい止水栓を取り付ける
シールテープを巻いた状態の新しい止水栓を取り付けます。
レンチを使ってしっかりと閉め切ります。
また、最後に固定する方向にポイントがあり、止水栓の給水口を奥側の壁に向けるように調整すると、給水ホースを取り付けても、トイレ室内がスッキリと見えるようになります。
24.止水栓を閉める
新しい止水栓は栓が開いてることもあるので、閉め切っておきます。
止水栓を閉めたら、家全体への給水を開始しても問題ありません。
トイレ交換の手順~新しい便器を取り付けるまでの流れ
止水栓を取り付けたら、排水ソケットを新しく設置し、便器を取り付けるまでの作業を行います。
ここまでくれば、トイレ交換の作業も折り返し地点です。
25.排水口に合う、持ち出しソケットを確認する
排水口を確認して、使用する持ち出しソケットの再確認を行います。
管の太さや直径などを確認して、4種類のソケットから使用するものを準備します。
26.持ち出しソケットに接着剤をつけて固定する
持ち出しソケットに接着剤(汚水用)をつけて、排水口に固定します。
27.パイプソーで持ち出しソケットの高さを6cmほどにカットします
パイプソーで持ち出しソケットをカットし、高さを6cmほどに調整します。
誤差は±5mmまでが許容範囲となります。
28.トイレに付属していた型紙シートをセットする
トイレを固定する位置を決めるため、型紙シートをセットします。
29.型紙の記述に従って、ペンでマーキングを施します
型紙では固定具を取り付ける場所を確認することができ、ペンでマーキングできるように作られています。
実際に固定具やトイレ本体を取り付けるときは、型紙シートを外して使用するため、ペンでマーキングしておきます。
マーキングが済んだら、型紙は処分します。
30.排水ソケットと持ち出しソケットに接着剤を塗る
続いて、排水ソケットと持ち出しソケットを接着剤を使用して連結させます。
31.トイレ用の固定具を設置する
マーキングシートで確認した場所に、トイレ本体の固定具を設置します。
32.トイレ本体の前方部の固定具を設置する
さらに、トイレの前方部分の固定具も同じように設置します。
33.トイレ本体を設置する
排水ソケット、固定具を設置できたらトイレ本体を被せるようにして設置します。
34.固定金具を取り付けて、トイレを固定する
トイレ本体を設置できたら、背にあたる部分の固定金具から取り付けていきます。
ここでのポイントは、陶器なので力強くしめると陶器が割れる可能性があるため、慎重に固定してください。
35.便器正面の固定ネジも丁寧に固定する
インパクトドライバーを使用してネジを固定する場合は、8割ほど閉めて、残りはドライバーで閉めるようにしましょう。
これで、陶器の割れを防ぐことができます。
最後に、キャップを装着すれば便器の設置は完了となります。
トイレ交換の手順~トイレの組み立てから完了までの流れ
トイレ本体を設置したら、トイレタンク、便座を設置すれば作業完了となります。
最後には止水栓も開けて、動作チェックも行います。
36.トイレタンクの陶器に本体をはめ込む
続いて、新しいトイレタンクの準備を行います。
新品のトイレタンクは、自分で部品を組み立てる必要がありますが、それほど難しい作業ではありません。
まずは、トイレタンクの陶器に機能部分となる本体をはめ込みます。
37.トイレタンク下部に接続棒を取り付ける
トイレ本体に設置するための接続棒を取り付けます。
38.トイレタンク下部にパッキンを取り付ける
トイレタンクの底部分にパッキンを取り付けます。水漏れなどを防ぐ役目があります。
39.トイレタンクを取り付け、固定する
トイレタンクをトイレに取り付け、下側からナットで固定します。
40.トイレタンクにレバーを取り付ける
トイレタンクにレバーを取り付けて、内側のナットを閉めて固定します。
トイレレバーは使っていく上で最も緩みやすい場所なので、手締めした後に工具を使ってしっかりと閉めます。
41.機能本体部とトイレレバーを接続する
固定できたら、機能本体部とトイレレバーを接続します。
上手く接続できたら、トイレレバーを動かすことによって、タンク内の水が排水されるようになります。
42.トイレタンクの内蓋を取り付ける
トイレタンクの内蓋を上部に取り付けます。工具を使わなくても、簡単に取り付けることができます。
43.外蓋と手洗い管を接続する
手洗い管のあるトイレタンクの場合、外蓋と手洗い管は分離しています。
外蓋に設置して、下側からナットで固定します。
44.外蓋を取り付けてトイレタンクの設置完了
外蓋を設置すれば、トイレタンクのセット完了となります。
残るは便座の取付のみとなりました。
45.便座を取り付ける
便座には通常タイプとウォシュレットタイプの2種類があり、それぞれ取付方法が異なります。
コチラのコラムでは、便座の取り付けた方をタイプごとに詳しく解説しておりますのでご参考ください。
また、サイドカバーが付属している場合は、便器に取り付けます。
46.止水栓を開けて水が流れるか確認
止水栓の元栓を開けると、トイレタンクに水が流れ始めます。
給水管やトイレタンクから水が漏れだしていないか確認しましょう。
47.トイレ本体の交換完了
これでトイレ本体の交換は完了となります。
しっかりと水が流れるかなどを確認して問題なければバッチリです。
メーカーによっては設置方法が異なる場合もありますが、大抵はこのような手順での交換となります。
トイレ交換は水のレスキューにお任せ下さい
自分でできるトイレ交換方法をご紹介しましたが、作業の難易度は最初にも言った通り高めとなっています。
水漏れや陶器割れの可能性も十分に考えられるので、難しそうと感じましたら、水のレスキューまでご相談ください。
丁寧にお客様のトイレを交換させていただきます。